言葉で成長した生徒たち

今年も既に3月です。
早いですね。
さて、月が変ったので先月の反省でもしてみようかと思います。
先月は「しゃべれ、しゃべれ、しゃべれ大作戦!!」と題して「まあ、道場内とにかくしゃべるぞー!」「おー!」という事で会話に焦点を当てて取り組んで参りました。
その結果、特に初級者は予想を越えた挑戦と成長を見せてくれたのです。
丁度、審査も終えたタイミングだったこともあって、高いリーダーシップを意欲的に発揮していました。
中でも小学4年生のS君は日々を追うごとに積極性を増して大活躍してくれました。
彼は外国から2年前の春に日本にやってきて昨年夏に道場に来ました。
当初は、やはり日本語には自信を持てない様子が見て取れました。
稽古を始めて半年が経ちますが、積極的な発言と白帯や周りの子への指示等とてもよく出来るようになりました。
急成長を遂げているのは言葉だけではありません。
それと比例するかたちで技も日に日に上手くなっています。
稽古の前は昔の私の様にストレッチ風を装おう生徒が大半ですが、彼は一人黙々とその時々の課題を何度も何度も繰り返して身に着けようと努力しています。
要はしゃべる事だろうが空手だろうが、彼は課題を把握して向き合う才能に恵まれているのでしょう。
まあ、これは生徒皆に思う事ですが、今年はどこまで成長するかとても楽しみです。
さあ、小学高学年が大半を占める上級クラスはこんな感じでした。
年齢的に見ても男子はシャイボーイ集団です。
その中で最近茶帯を取得した生徒がいますが、いくら催促してもまあ話しません。
上級は結構女子も多いですが、女子とは目を見る事も出来ません。
因みにですが、彼は今まで課題の把握と向き合う事に苦労してきました。
ちょっと話は逸れますが、この手のタイプの長所は、突発的な力は出せるということです。
でも、安定しないのよ……。
まあ、彼の気持ちはわかりますし、シャイだから話さない。
世の中的にはそれで済ましてしまう状況だと思います。
ですが、彼は茶帯に昇級しましたからね、黒帯の一歩手前って事を考えたら無理は不可能なのか、それともチャンスと捉えるか理解出来るはず。
ここは、性格を言い訳に可能性にシャッターを閉じる道場ではありません。
逆に無理をさせるのは今しかないのです。
どうにかこうにか彼は、女子生徒と会話が出来ました。
挙動不審でしたがね、それでも彼にとって小さな一言は大きな一歩になったようです。
以降、表情は明るくなり、女子が相手でも前を向けるようになりました。
多少自信がない事でもハキハキ答えるようにもなりました。
次の日も、ニコニコで道場にやって来た姿がとても印象的でした。
ハキハキと言えば、中級クラスではこんな事がありました。
このクラスは小学低学年が多いわけですが、例えば私の質問に対して答えはわかっているのに不安に包まれてしまい口ごもる事が多々ありました。
中級者と言えば難しい時期とは以前にもお話させていただきました。
まあ、成長過程で誰しもが通る道ってことです。
ですが、彼女は必ず積極的に手を挙げます。
だからこそ失敗の経験を積む事が出来る。
ただ、中級者ともなるとやはり難しい名前の技も出て来ますからね。
名前に漢字が当てはまらない年齢ということも言えます。
技の説明だって本当に難しいと思いますよ。
それでも積極的に手を挙げる事(挑戦)が出来ている事実と、難しいから上手くしゃべる事が出来なくても仕方がない、そう理解出来た経験は大きいと思います。
その理解に加えて、もしハキハキしゃべる事が出来たらもっと自信を掴むことが出来る事実を知った経験も貴重といえるでしょう。
そりゃ急に不安はなくなりません。
失敗と成功を繰り返しながら、それが程よくミックスされる頃には安定感抜群の自信を掴むことが出来るものです。
さて、しゃべるという課題は結構面白かったです。
でも、ほんとに会話は大事だと思います。
周りの変化に気づく事もそうだし、そこに一言と共に寄り添ったり手を差し伸べたりと、互いに理解をし合う、気に掛けるって大きな可能性を秘めている気がします。
ほんの一言で救われたり自信を掴んだり、心に明かりが灯る事って多々あると思います。
勿論、一言には傷つく事や落ち込むリスクもあるでしょう。
でも、そこに誠意があれば、取り返すことや誤解を解く事で互いの理解が深まるというものです。
道場では、5月の組手支部内戦(TNカップ)に向けて徐々に組手(戦い)の稽古を増やしています。
残念な事に組手が嫌で空手を辞めてしまう生徒が年々増えています。
組手ってそりゃ多少は痛いし苦しい時もあります。
でも、だからこそ一番心が動く稽古と言えます。
つまり、人の助けや情を最大限学べる機会なのです。
折角しゃべる事を意識し出した今ですからね、このまま組手の稽古に繋げたらすごく自然に話す行為を大切に感じる事が出来るようになるんじゃないかと期待しているところです。
挨拶もそうです、会釈や一声って些細な動作ですがとても尊い所作だと思います。
大切にしたいですね。
それでは。
2026/03/06
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