2023 夏合宿 ソーカツ
たまに行く弁当屋の最近のお気に入りはソースカツ丼。
なので、思わずカタカナで書きたくなった次第です……。
2023年夏合宿、総括です。
最近「4年ぶりの〇〇」とよく耳にします。
合宿もそれに漏れることはありませんでした。
久しぶりの合宿で、武具と組手、共に質の向上を目指した結果、今年は小学3年生以上という参加条件を設けさせていただきました。
事故や怪我等、トラブルのリスクを考えても3年生以上は妥当だったと思います。
そんな条件付きで4年ぶりの合宿に、いったいどれほどの生徒が参加してくれるのか不安でした。
物事には流れがあると思いますが、今となっては、生徒の大半は合宿に参加したことはありません。
そんな状況で、私の予想参加人数は35人でした。
ところが、申込締め切り一週間前の時点でなんと25人。
もう手遅れと分かりつつも、手配した観光バスを大型から中型に変更しようか本気で考えていました。
特に、小学3年生の不安は大きかったようで、最後の最後まで悩んでいる子も多くいました。
思ったんですが、今は何をするにもSNSや口コミで確認するのが主流になっています。
そこに来て、合宿の口コミなんかゼロですからね。
そんな、着地どころのない迷いが、決断を遅らせた感はあると思います。
ところがです。
そんな心配もよそに、ここから怒涛の申込ラッシュが起きたのです。
結果的にトータルで49人と、予想を超えた生徒が申し込んでくれました。
本当に嬉しかったです。
さて、その合宿ですが、既にブログで書かせてもらいましたが、先ずは帯に関係なく、中学生、高校生が本当によくやってくれました。
稽古でのリードは勿論のこと、小学生や周りに対する気配りが生活全般で自然に出来ていたのは素晴らしかったです。
バスの中で、一人でポツンとしている小学生に話掛けたり、配膳やテーブル拭き、ゴミ集めや、脱いだサンダルを揃えたりと、ほんの些細なことかもしれません。
ですが、世の中、些細なことに気が付けない人もいるし、見て見ぬふりをする人や、嫌々行動する人がいるのも事実です。
そんな中にあって、子供達が潔く行動する姿は見ていてとても清々しい気持ちになりました。
もっともっと私の見ていないところで気を使い、行動していたと思います。
こうして実際に行動していることも然ることながら、リーダー達が作り上げてくれた、質の良い(品のある)空気感のようなものは、きっと後輩達に良い影響を与えてくれたと思います。
なんだか、合宿の流れが実は途絶えていなかった気になりました。
勿論、この中学、高校生の立派な生活態度は、各ご家庭での教育の賜物ですが、加えて、彼らは普段の稽古でも着実に経験を積み、自信を掴んで来ている集団です。
合宿だろうが普段の稽古だろうが、意識と行動は同じという事を彼らが教えてくれました。
そんなリーダー達を見て、後輩達は何を感じたでしょうか。
来年、再来年と可能な限り回を重ねる中で、いつか先輩の様な意識と行動が出来ている自分に気が付くときが来ると思います。
今のリーダー達が、そんな成長した後輩達の姿をいつか見ることが出来たら本当に素敵なことだと思います。
ヤバい、既に長文になってきましたね。
まあ、頑張った生徒達をよそに「ソースカツ丼を一口で」いや「総括を一言で」と言うわけにはいきませんのでご了承ください。
稽古の話をします。
今回の合宿では「武具」と「組手の基礎」というテーマで稽古しましたが、武具は中級者以下のヌンチャク、4級が棒、それと3級以上のサイと3つのグループに分けました。
それぞれ基本的な握り方から構え、突き方や叩き方から入り一つの型を出来るようにする事を目標にしました。
茶帯以上の生徒には指導を経験してもらいましたが、ここでは小学生のリーダー達も本当によくやっていました。
全般的に、ただ号令をするとかではなくて、各々が「伝える」意思を持ち指導していたように思えます。
まあ、たまに突っ立ってる時もありましたが、それは今後の伸びしろということで良い経験に変わりありません。
何よりも、稽古後は茶帯、黒帯が一番グッタリしていたのが上手くいった証拠です。
ある意味稽古の理想形といえます。
これは、人前に出る以上、今後も楽になることはありません。
ただ、焦りは減っていきます。
それに、生徒の癖や課題が見えてくる事や、彼らの成長が見える喜びは確実に増えていきます。
私も内弟子時代、この変化がターニングポイントとなり、稽古を「ようやく」意欲的に取り組むようになったし、試合でも勝てるようになりました。
さておき、自身と周りの成長を楽しみにしてくれたら良いと思います。
合宿から普段の稽古に戻り2週間あまりが経ちました。
合宿後、次の日から生徒は稽古に参加しています。
道場に入る時、顔こそ疲れていましたし、聞くとそう答えていました。
ですが、稽古が始まるや否や、積極的な行動や発言、競争やリードの意識を持ち稽古に挑んでいました。
合宿参加者共通して言えるのは、稽古後は皆スッキリした表情で道場をあとにしていました。
口コミがないなら言わせてもらいますが、それは、明確な自信であり変化した姿です。
はて、ですが、これはまだ成長ではありません。
成長の為のキッカケを経験出来たということです。
合宿で得た自信や良い感覚は時間の経過と共に薄れていくものです。
理想を言うなら、自信があるうちに意識してレベルアップを目指して、無意識にそれが出来るようになり成長を実感すると良いでしょう。
ですが、そうは問屋が卸しません。
皆、家庭や仕事があるし、子供達は夏休みですしね、宿題や遊びもいっぱいやることはあるでしょうからね。
ただ、チャレンジした人の特権として、経験を掴んだことは身体ではその感覚を忘れない、という事があります。
恐らくそれは、今後の稽古で理解出来ると思います。
同じような経験を繰り返していく内に、必ずや変化(成長)に気が付くときが来きます。
大事にしたいのは、成長に気付けるように、ある程度の緊張感、高い意識を持つ癖付けたいところです。
その為に挑戦し続けることが必要かな、と思います。
色々やれば色々なことが起きますからね。
本当にありがたい事に「合宿は良かった」と多くの感想をいただいています。
特に、既に合宿リピーターの上級者から多く言ってもらいました。
私も彼ら同様に、頭の中では合宿は良いものと当然わかっていました。
ですが、やっぱり実際行ってみて肌で感じた感覚は、もっともっと温かくて豊で、それでいて言葉では言い表せない程に繊細でもあります。
まさに感動なんだと思います。
手先、指先、画面を通すのもそれはそれとして。
ただ、それらは実際の行動や経験から得られる密度の濃い感覚から得られるモノ、可能性を超えることはないでしょう。
その事がよ~くわかったのも4年ぶりだから、ということです。
今回の合宿は怪我人も出ましたし、体調を崩す生徒もいました。
治療から戻ってきた彼が私のところへ来て「迷惑かけたぶん、取り返します」と言ってくれたのは格好良かったし嬉しかったです。痛い思いをさせて悪かった。
当人は勿論の事、皆が感謝や迷惑をかける事などを勉強して意識することで、より丁寧な生活に繋げられるキッカケになったと思います。
体調を崩した生徒、これはどうしようもありません。
誰もが体調を崩す可能性がある中で、仕方がないことです。
ただ、出来る範囲で一生懸命稽古した事、何よりも合宿に挑戦した事実がなくなることはありません。
胸張って自信にしてください。
それと、合宿参加出来なかった、しなかった生徒達。
合宿参加した生徒は、技術的にも精神的にも自信を掴んでいる事実があります。
その姿から目を背けることなく、決して気後れすることなく、今まで通り出来ることを一生懸命稽古してください。
夏休み中に追いつき、追い越すつもりで挑んでくれれば、それも合宿を利用する一つのやり方です。
さて、こうして合宿が出来るのも皆様のお陰です。
快適な環境を提供してくださる「森の家 久野屋」さん。
信頼できるバスを手配してくださる「ニュー埼玉ツーリスト」の中嶋代表。
行きも帰りも大渋滞でしたが、安全に運転してくださった「埼玉観光株式会社」のドライバー大井さんと林さん。
ご理解ご協力いただいた保護者の方々。
そして、参加してくれた生徒達。
ありがとうございました。
最後に、合宿で大活躍した中学生が、稽古の帰りにこう言ってくれました。
「合宿もっとやってください」
これ以上ない嬉しい言葉でした。
では。
TAGS: 夏合宿・成長・教育・経験・自身 | 2023/07/31
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